この記事は Alibaba Cloud の日本サイト の環境(ドキュメントやアカウント、そのアカウントでの検証結果)に基づいて記載しています。 日本サイトと国際サイトでは各プロダクトごとに提供機能が一部異なることがあります(そのほとんどは国際サイトの方が日本サイトよりも多機能になっている)。記事の内容は適宜最新化する予定です。
Alibaba Cloud NASについて以下の2つの記事で購入から実際の利用まで紹介しています。 今回はまとめ編ということで気づきやポイントを紹介します。
目次
購入に関する注意事項
- ストレージタイプは“容量型”と“パフォーマンス型”がある
- 従量課金はパフォーマンス型でのみ選択可能
- 容量型ではストレージパッケージの購入が必要
- ストレージパッケージは1ヶ月ごとに購入が必要で購入しない場合は従量課金となる。ストレージパッケージを購入しなかったとしてもサービスは継続提供されるのでご安心を
NAS の仕様
項目 | SSD パフォーマンス タイプ | NAS 容量タイプ |
---|---|---|
記憶媒体 | SSD | SSD + SATA HDD |
最大スループット(MB /秒) | 0.58 MB /秒xファイルシステムの記憶容量(GB)+ 600 MB /秒(最大20 GB /秒) | 0.14 MB /秒xファイルシステムの記憶容量(GB)+ 150 MB /秒(最大10 GB /秒) |
最大 IOPS | 50,000 | 15,000 |
対応プロトコル | NFS(v3.0 / v4.0)、SMB(v2.0 / v2.1 / v3.0) | NFS(v3.0 / v4.0)、SMB(v2.0 / v2.1 / v3.0) |
課金方法 | 従量制とストレージ パッケージに対応しています。 ファイル システムを作成する際にストレージ パッケージをバインドするかどうかを選択できます。 | NAS 容量タイプを使用する場合、ストレージ パッケージをバインドする必要があります。 実際の保管容量がパッケージの容量を超える場合、超過分は従量課金となります。 |
NFSに関する注意事項
- バージョンは3および4に対応。2は未対応。
- NFSのLock は未対応(使う人はまずいないと思いますが。。。)
- NFSエクスポートパスは“/”限定(サブフォルダを指定してマウントできるかは今度確認してみます。 ユーザホームなんかでautomount したい場合は出来ないと厳しいですよね)
SMBに関する注意事項
- プロトコルは2.0/2.1/3.0
- アクセス制限は接続元IPのみ
- ユーザ・グループでの制御は未対応
- Active Directoryももちろん未対応
- 共有名は“myshare”固定
公式ドキュメントにある有益な情報
Alibaba Cloud NASのドキュメント、特にFAQが充実しています。何個か紹介します。 Alibaba Cloudに限らず勉強になる内容です。
以下ではMTUサイズを調整しパフォーマンス向上できることが紹介されています。
Windows 上の SMB プロトコルで何が I/O パフォーマンスに影響しますか
https://jp.alibabacloud.com/help/faq-detail/61903.htm
以下ではAlibaba Cloudに限らずNFS利用時の注意事項といえる競合に関する回避方法を具体的に解説しています。
複数のプロセスとクライアントが同じログファイルに同時にアクセスした時に例外を回避するには
https://jp.alibabacloud.com/help/faq-detail/45213.htm
次のトピックはinotifyをFAMで代替しましょうという話です。
NAS は inotify をサポートしていますか
https://jp.alibabacloud.com/help/faq-detail/48118.htm
Linuxでのチューニングの話もあります。
Linux に NFS でマウントしましたが、転送スピードが 数 MB/s しかないのはなぜですか
https://jp.alibabacloud.com/help/faq-detail/53839.htm
以上