約5年前、Azureの資格を全部とった話(現在20認定)の記事にてAzureやMicrosoft 365の資格受験記を投稿していました。 ちょうどその頃にパブリッククラウドのアーキテクト的な仕事からアプリ開発メインの仕事になり、そして2024年に転職後は情報セキュリティの仕事となっていくなかで、ほぼすべての認定の有効期限が切れてしまいました。 2026年、心機一転、学び直すことにしました。
今回はMicrosoftのセキュリティ資格である「Exam SC-100: Microsoft Cybersecurity Architect」の受験記になります。
結論から言うと、8/22に受験し648点で不合格、1週間後の8/30に817点で合格の結果となりました。
試験の中身の紹介は出来ませんが試験の概要や準備した内容など紹介します。
目次
SC-100 の試験概要
SC-100(Microsoft Cybersecurity Architect) は、Microsoftのセキュリティ認定資格における最高峰(Expertレベル)の設計者向け試験です。
試験時間: 120分(アンケート除く)
合格ライン:700点以上/1000点
主な出題範囲:
- セキュリティのベストプラクティスと優先順位に沿ったソリューションの設計(ゼロトラスト、CAF、W-AF、MCRAなど)
- セキュリティオペレーション、ID、コンプライアンス機能の設計(SecOps、Entra ID、Purviewなど)
- インフラストラクチャのセキュリティソリューションの設計(ネットワーク、ハイブリッド、マルチクラウド、エンドポイントなど)
生成AI曰く「○○の機能はどれか?」という単純な知識問題はほぼ出ません。 しかし、2回受験した私の所感としてはそんなことはないなーという感想です。 AzureのExpert (AZ-300系)とかの方が全体感、アーキテクチャを問われている感がありましたが SC-100 はそんなことはなかったなと。 Microsoftのセキュリティのソリューションはエンドポイントのレイヤ、NWのレイヤ、クラウド(Azure)のレイヤ、SaaS(Microsoft 365)のレイヤで近しい目的の機能を提供しているため、各レイヤの特性に応じて使い分けたり併用していく必要があり、そのためには結構細かいところまで機能と仕様を抑えておかないと正しいアーキテクチャにたどりつけない、という感じです。
ただ、試験中に Microsoft Learn は利用できるので機能の丸暗記は不要です。 もちろん、エンドポイント/NW/Azure/Microsoft 365の各レイヤで必要なセキュリティの機能とその実現ソリューションのIndexを頭にはもっておかないと Microsoft Learn で調べても時間的に間に合わない、となります。
受験時の私のスペック
私のバックグラウンドは以下の通りです。
- 現場経験:オンプレミス、ハイブリッド、クラウドでの豊富な経験(インフラからセキュリティ、認証系、アプリまで何でも)
- 2021年頃:SC-900, SC-200, SC-300, SC-400,MS-100/101, MS-500,AZ-500を一通り合格、他Azure,Microsoft 365で約20認定
- 2026年:学び直しとしてAZ-500(Azure Security)、SC-401合格、AWS 3資格取得
- 今回の勉強時間:6時間ほど・・・(1回目不合格時は2時間、2回目は4時間)
5年前の旧試験はほぼ覚えておらず。 直近受験したAZ-500ではAzureやEntraIDまわり、SC-401ではPurviewやDLP、コンプライアンスを学んでいたのと、アーキテクト系の試験なので細かいところは問われないだろうとチャレンジしました。 1回目の受験の結果が不合格だったことから、SC-200とSC-300を受験してからSC-100に進めば良かったなと今更ながら思ったり(この後、SC-200とSC-300は受験予定であるし)。
私が実践した超短期勉強方法
2回の受験について、それぞれ自分が行った事前勉強の中身を紹介します。 1回目は不合格でしたが合計6時間で Expert 資格に合格した超短期勉強方法の紹介となります。
1回目の不合格時の勉強時間は約2時間でした。 受験日の当日に生成AI(Gemini ProのNotebookLM)に試験のシラバス聞いて、自分の知識が怪しいところを問答。 受験時はそこそこ手応えがあったのですが、結果は648点の不合格。 これはわかっていないことすらわかっていない、ある意味不合格になって当然のレベルだったと言えます。
2回目の受験時ですが、勉強方法は変わらずに Gemini の NotebookLM です。 あと、併行でAlibaba Cloud Model Studio (Qwen)もお試しで利用しました。 生成AIの使い方はシラバスをベースに自分がわからない分野、機能、単語などをどんどん聞いていきます。 生成AIからの答えから、実際の実装上どうするのか?等思いつくままに聞いていきます。
実際にどれくらいやりとりしたかというと20往復とのこと(Gemini調べ)。 また、Notebookが回答した情報量は 30,000文字となかなかのボリュームです。 さらにクイズや復習用のスライドなども20個ほどNotebookLMに作ってもらっており、それらの総ボリュームは12万文字とのこと。 新書1冊の文字数が10万文字とのことなのでなかなかのボリュームです。
単純に誰かが書いた本やMicrosoft Learn を読むのは非常に退屈で眠くなるのですが、自分がわからないところ、疑問におもったところ、AIが答えるケースAに対して少し条件を変えたA’やケースB、ケースCはどうなるのか、実際の設計や運用の場面ではこうじゃないか?という自分事の情報なので文字数よりも頭にはすんなり入るのと飛ばし読みもできます。
あと、1回目の受験後の帰りの電車の中で記憶にある限り出題をスマホに書き出しました。 20問ほどでしたが、それもNotebookLMに登録しクイズやスライド化し復習しました。 ただ、2回目の受験では1回目と同じ問題はほぼ出なかったと思います(ほぼというか全く)。 でも自分がわからなかった20問を復習できたので間接的に効果はあったと思います。
2026年になり、AZ-500、SC-401、Azure以外でもAWSの3資格を受験しているのですが、どれも生成AIをフル活用しています。
その活用のポイントをまとめると以下。
- NotebookLMに必要な情報を追加する
- 試験のアウトラインやシラバスを教えてもらいつつ何度も何度もQAする
- QAは機能の説明を1回聞いて終わりでは無く、どう使うか、どの場面には不向きなのか、似たような機能との使い分け、など深掘りする
- 問いかける場合には”XXXを教えて”ではなく、”自分はXXXだと考えるが、XXXな制約もあるのでは?”と実際の利用をイメージしながら問いかける
- AIと問答した内容をクイズやフラッシュカード、スライドなど資料かしてもらい同じ情報でも様々なカットでおさらいする
昔はマニュアル至上主義というかマニュアルをちゃんと読んで考えていたのですが、そのやり方は大分時間がかかるのと脳への負担が大きい(すぐ眠くなる)ものでしたが、生成AIはよい教師役、サポーターになってくれて勉強が段違いに捗るようになったと思います。
今後の予定:Microsoft の認定「取り直し」ロードマップ
過去にMicrosoft資格を「20認定」まで取得していた私ですが、すべて失効してしまったため、以下の4つの柱で大々的な「取り直しロードマップ」をスタートします(宣言するのは自分にプレッシャーをかけたいため)。
ただ、第1の柱が終わったあと、Microsoft系を進むか、AWSやセキュリティ系(CISSP)に行くかもです。
第1の柱:セキュリティ・データ保護・DSPM(最優先)
まずは「データセキュリティ(DSPM)」を極めます。
- AZ-500(Azure Security) ➔ 【5/16 合格】
- SC-401(Information Protection)➔ 【6/27 合格】
- SC-300(Identity and Access)→ 9月受験予定
- SC-200(Security Operations)→ 9月受験予定
- SC-100(Cybersecurity Architect)→ 【8/30合格】
第2の柱:Microsoft 365系
モダンワークプレイスのセキュリティを固めます(※MS-500は廃止されたため、後継のMS-102等へ適宜アレンジ)。
- MS-102(Microsoft 365 Certified: Administrator Expert)へ再チャレンジ
第3の柱:Azure基本インフラ
セキュリティの土台となるインフラ知識を再ビルドします。
- AZ-104(Azure Administrator)
- AZ-305(Azure Solutions Architect Expert)
第4の柱:AI系
現代のバイタルスキルであるAI・データ系資格も、過去の知識をベースに最新版へアップデートしていきます。
まとめ
1回目は不合格でしたが、不合格は本当に良いことだと考えています。 下手に700点ちょっとで合格するよりも不合格の方が身につくものが多いためです。 過去の受験記でもよく書くのですが私にとっては試験は受かることよりも試験の体験を通して、自分がわからないことがわかること、試験問題を通して各社の考えるベストプラクティスやユースケースを知れること、2時間という時間の中で普段の仕事とは違う様々な状況に対する解決策を次々と考えること、などが非常に有益で受験の動機となっています。 大した準備はしないのですが、その準備の2時間以上の経験、価値が受験の2時間で得られるといつも実感します。 簡単にいえば、受験後はなんか自分成長したな、と実感をもてるのです。
以上
