Alibaba Cloud のReserved Instance を購入する

Alibaba Cloud MVP の特典で200 USD のクーポンを頂いたので早速使ってみます。 Alibaba Cloud ECS (AWS でいうEC2、Azure でいうVirtual Machine)を非常に低コストで利用できる Reserved Instance を購入する話となります。 しかし、結論を先にいうと購入は断念しました。 Reserved Instance の適用対象は従量課金のインスタンスとなり、すでに購入している月額サブスクリプションのインスタンスへの適用が簡単ではなかったためです。

Reserved Instance の購入

Reserved Instance の仕組みの詳細はAlibaba Cloud のDocument Center で確認しましょう。 

今回は実際の購入画面で紹介しつつ、ポイントも都度解説します。 まあ、私も初めて購入するので解説出来るほど詳しくはないのですが。

また、今回、Reserved Instance を適用するのはこのブログサイトを提供している Alibaba Clodu ECS のecs.t6-c1m1.large です。現在は月額サブスクリプションで毎月購入 (13.790 USD) しています。

Alibaba Cloud コンソールにログインし、 Elastic Compute Service の管理画面に移動します。 そして “Reserved Instances” をクリックします。

“Purchase” をクリックします。

購入画面の全容は以下。 小さくてよく見えないと思いますので各セクションごとに何をどう選んでいくのか解説していきます。

最初のセクションではリージョンと”Resource Reservation” を指定します。 リージョンは特に選択で悩むことはないと考えます。

“Resource Reservation” では選択肢が”Reserved” と “Not Reserved”の2つがあります。 

?マークから説明を確認します。 どちらもPay-as-you-go で利用する場合の話とわかりました(従量課金でリソースを確保するかどうか)。 今回、適用する対象は月額サブスクリプションで購入済なのでどうなるのか、実際にやってみて確認します。

Instance Type では今動いているサーバと同じもの”ecs.t6-c1m1.large”を選択します。

Operating System はLinux を選択します。 今使っているのがUbuntu だからです。

Payment Option では”All Upfront”(すべて先払い)か”Partial Upfront”(一部先払い)のどちらかを選択する必要があります。 今回、原資が200 USD あるので”All Upfront”で進めることにします。

ここでいったん実際いくら安価になるのかちゃんと確認してみることにします。 画面上ではPay-As-You-Go では 0.023 USD / 時間。1か月730時間で試算すると16.79 USD です。 それが39%の割引となり12か月分で119.440 USD 、1か月だと9.954 USD です。  現在の月額サブスクリプションの支払いは13.790 USD ですので毎月 4 USD 弱のコストダウンを実現出来そうです。

次はReserved Instance の名前と期間と数量の指定です。 期間は1年とします。 3年では割引率が61%となり、1年の39%より大きく割引が適用されます。 ただ、変化の激しいクラウドの世界、ただのWeb サーバということで3年に縛られるのは避けることにしました。

最後にTerms (製品条項)を確認し、問題なければチェックします。

ここまで来て、ある違和感を覚えます。 購入画面ではReserved Instance の適用対象はすべてPay-as-you-go (従量課金) としての説明になっています。 今回適用を考えている月額サブスクリプションで購入済のインスタンスに適用できるのか? 適用が出来ないと119.440 USDが無駄になるか、もしくは月額サブスクリプションのインスタンスを従量課金に変換という手間をかける必要が出てきます。 一度マニュアルを確認することにします。

Document Center で確認します。 冒頭に以下の説明文があるのですが、Reserved Instance の適用対象はPay-as-you-go (従量課金)と明記されていますね。 月額サブスクリプションで購入済のインスタンスには適用できないということです。  Reserved Instance の購入はとりやめることにしました。

A reserved instance is a discount coupon that can be applied automatically to one or more pay-as-you-go instances, excluding preemptible instances. A reserved instance can also be used to reserve instance resources. A combination of reserved and pay-as-you-go instances provides similar cost-effectiveness to subscription instances but with a higher degree of flexibility.

まとめ

MVP の特典となるクーポンを早速使おうと意気込んでみたものの、結論、月額サブスクリプションのインスタンスにはReserved Instance は使えなさそうだということでReserved Instance の購入はとりやめました。 本当に使えないか購入して試そうかと思いましたが119 USD を無駄にするのももったいなく。 適用としようとした月額サブスクリプションのインスタンスを一度停止し、カスタムイメージから従量課金に作り直すという手間を踏めばReserved Instance の適用も出来るとは考えましたが時間ももったいないので今回はやめました。

以上